あさりに食べてはいけない時期はある?潮干狩りは貝毒の発生に注意

潮干狩りは春から初夏にかけての海遊びの定番で、楽しみにしている方も多いですよね!

潮干狩りで採れる最もポピュラーな貝であるアサリですが、時期によっては貝毒が発生し食べてはいけないといわれています。

譲葉
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潮干狩りに行く前には知っておきたいですよね!

この記事を最後まで読むと次のことがわかります
  • 潮干狩りでアサリを食べてはいけない時期
  • アサリを食べてはいけない時期に発生する『貝毒』について
  • 潮干狩り場での美味しいアサリの選び方
  • アサリの美味しい産地とそれぞれの旬の時期

潮干狩りのアサリで食べると危険なのは4月~5月!

貝毒が発生するのは4月から5月といわれていて、この時期の潮干狩りで採ったアサリには注意が必要です。

貝毒は二枚貝が有毒なプランクトンを摂取して体内に蓄積するもので、熱を加えても解毒されないといわれています。
貝毒の含まれているアサリを食べると、下痢や嘔吐を引き起こし、全身に広がる麻痺や呼吸麻痺まで引き起こす危険があります。

しかし、地域によっては貝毒が発生していない場所もあります。

譲葉
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自治体や潮干狩り場の漁協では、貝毒の発生状況が確認できます!

潮干狩りに行く前には行政や自治体、潮干狩り場の漁協に確認し、安全な場所を選ぶことが重要です。
定期的に行われる貝毒の調査情報を確認し、安全を確保しましょう。

なお、スーパーで販売されているアサリは検査が行われているため、安心して食べることができます。

潮干狩り場の貝毒の発生状況を確認しよう!

行政や地方自治体、潮干狩り場は定期的に調査を行い、発生情報を公表しています。
この情報はマスコミを通じても発信されるため、事前に確認することができます。

また、潮干狩り場によっては直接問い合わせることも可能です。
管理がされている場所では貝毒の検査が行われており、安全なアサリを提供しています。

譲葉
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管理が行われていない砂浜で見つけたアサリはリスクがあるため、食べるのは避けたほうがよさそうです

貝毒はアサリなどの二枚貝がエサを食べることで発生する自然毒

貝毒は、主にアサリやカキなどの二枚貝が、毒を持った植物プランクトンを餌として摂取することによって、体内に毒が蓄積する現象を言うそうです。また、この毒そのものや、その毒によって引き起こされるヒトの食中毒症状も貝毒と呼ばれます。

アサリなどの二枚貝が毒化するメカニズム

アサリなどの二枚貝は植物プランクトンを主な餌としていますが、プランクトンの中には毒を持った種類も存在します。これらの貝毒プランクトンが海域で発生すると、二枚貝は不可避的にこれらの毒を多く摂取し、徐々に体内に毒が蓄積して貝が毒化していきます。

アサリ、カキ、ヒオウギ、ムラサキイガイ、ホタテガイなどの二枚貝が、植物プランクトンを餌として摂ることで毒化する可能性があります。また、他にも原索動物のホヤ類や節足動物蔓脚類のカメノテ、フジツボなども同様に毒化する可能性があります。

ただし、貝毒プランクトンは常に発生しているわけではなく、通常はこれらの生物が毒化しているわけではありません。

貝毒の種類

貝毒はその症状に基づいて、
・麻痺性貝毒
・下痢性貝毒
・神経性貝毒
・記憶喪失性貝毒

などに分類されます。

日本国内で問題とされているのは、麻痺性貝毒と下痢性貝毒の二つであり、それぞれ異なるプランクトンが原因とされています。麻痺性貝毒はアレキサンドリウム属などが原因であり、下痢性貝毒はディノフィシス属などのプランクトンが原因生物として知られています。

貝毒に含まれる毒はどんな毒?

麻痺性貝毒と下痢性貝毒の両方には、複数の毒成分が知られています。

麻痺性貝毒の代表的な毒成分にはゴニオトキシンとサキシトキシンがあります。これらは水溶性の神経毒で、高い毒性を持ち、フグ毒(テトロドトキシン)と同等の神経筋肉系の強力な麻痺を引き起こします。

一方、下痢性貝毒の代表的な毒成分はオカダ酸とディノフィシストキシンです。これらは脂溶性の毒であり、下痢などの消化器系の障害を引き起こします。いずれの毒成分も熱に強く、調理しても無効化されません。

毒のある貝を食べるとどのような症状になる?

麻痺性貝毒の場合、食後30分で舌、唇、顔面がしびれてきます。やがて全身に広がり、重症の場合は体が思うように動かなくなるといわれているようです。最悪の場合、12時間以内に呼吸困難などで死亡することがありますが、12時間を超えれば回復の兆候が見られるようです。
麻痺性貝毒によるヒトの致死量は、体重60kgの場合で約3,000〜20,000MU(マウスユニット)とされています。

下痢性貝毒の場合、下痢症状に加えて嘔吐、吐き気、腹痛が発生します。食後30分から4時間以内に発症し、発熱がないことで他の中毒と区別できます。約3日で全快し、死亡例は報告されていません。

潮干狩り場でのアサリの選び方のコツ

美味しくて安全なアサリを手に入れるためには、適切な選び方が重要です。
美味しいアサリを見極めるときには下記の点に気を付けると

譲葉
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美味しいアサリをゲットするには
下記の3点に気を付けるといいと思います!

・アサリの口が閉じているもの
・袋の中の海水が濁っていないもの
・形が平らで幅が広いもの

口が閉じているものを選ぶ

アサリの新鮮さを確認するためには、口が閉じているものを選ぶことが大切です。口が開いている場合は鮮度が落ちており、品質が低い可能性が高いです。手で押さえて口が閉じるならば新鮮なアサリと考えられます。

海水が濁っていないものを選ぶ

袋詰めなどの場合、アサリが入っている容器が密封されていて中の海水が濁っていないものが新鮮です。また、袋詰めでない場合は異臭がしないか確認して鮮度を確かめましょう。

形が平らで幅が広いものを選ぶ

形が平らで幅が広いアサリは、沖で育ったものが多く、一般的に旨味が豊富です。一方で、丸みを帯びているアサリは浅瀬で育ったものが多く、身が柔らかいとされています。沖で育ったアサリは形が平らで幅が広いものが適しています。

これらの選び方のコツを覚えておくと、美味しいアサリを見極めるときの判断基準になりますね!

あさりの美味しい旬の時期とおすすめ産地

あさりの旬は、通常潮干狩りの季節として知られていますが、最近ではあさりの乱獲により個体数が減少し、潮干狩りが楽しめない場所も増えています。

あさりの最も美味しい季節は春だけでなく、秋から冬にかけての地域もあります。あさりのシーズンを把握することで、美味しいあさりを楽しむことができるでしょう。

あさりの旬は年に二度あります。最初は3月中旬から各地で潮干狩りが始まります。この時期は、あさりが春から初夏にかけて産卵前で身が膨らんで美味しいとされています。関東以南では、秋にもあさりが産卵期を迎え、9~10月にかけても身が膨らんで美味しい旬を迎えます。

あさりの産地とそれぞれの旬の時期

◆愛知県◆
愛知県は国内で最もあさりの漁獲量が多いと言われています。主に三河湾で豊富に獲れる愛知県のあさりは、3月から5月が旬で、特に3月から4月の水温が上がり始める時期が美味しいとされています。

◆北海道◆
北海道も愛知県と並んであさりの漁獲量が多い地域です。北海道では、4月から7月があさりの旬で、寒冷な気候のため他の地域よりも旬が遅い特徴があります。また、北海道のあさりは年に1度しか産卵せず、そのため他の産地よりも大きなサイズとされています。

◆福岡◆
九州の福岡県も愛知県や北海道と同様に漁獲量が多い地域で、3月から5月があさりの旬です。福岡でも北海道同様、あさりの旬は1度だけであり、砂なしのあさりの養殖も行われています。

◆静岡◆
静岡では浜名湖で獲れるあさりが有名です。2月から6月と10月の年に2回、あさりの旬を迎えます。浜名湖の海底が砂ではなく泥砂であるため、あさりが育ちやすい環境が整っています。

◆熊本◆
九州の熊本県では、3月から5月があさりの旬です。干潟が広大で豊富な餌があるため、美味しいあさりが獲れます。

◆長崎◆
九州の長崎県では、3月から4月があさりの旬です。この時期のあさりは、ぷりぷりとした食感と濃厚な味わいが楽しめます。

◆千葉◆
千葉はあさりの旬が2回あります。3月から5月と9月の2回で、この地域では潮干狩りも盛んに行われています。江戸時代から千葉のあさりは「江戸前あさり」として親しまれています。

◆広島◆
広島県では大野あさりが有名で、3月から5月が旬です。広島では花見の季節になると、あさり料理が楽しまれ、押し寿司にも大野あさりが使われます。

潮干狩りに行くときは、貝毒の発生状況確認を忘れずに!

今回の記事では
・潮干狩りでアサリを食べてはいけない時期
・アサリを食べてはいけない時期に発生する『貝毒』について
・潮干狩り場での美味しいアサリの選び方
・アサリの美味しい産地とそれぞれの旬の時期

についてお伝えしてきました!

譲葉
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貝毒を含んだアサリを食べて食中毒にならないためにも
潮干狩りに行く前には、自治体や潮干狩り場の貝毒の発生状況を確認しましょう!

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